No,006
アイザワ水産
相澤 太
知ってから食べてもらう。
その先に個性というか、
人がいる。
県内でも有数の海苔の生産地
ここ東松島市の大曲浜(おおまがりはま)は2011年の震災年も含め、それまで6年連続で皇室に海苔を献上していた、県内でも上質な海苔が採れる浜として知られている場所です。宮城県では県内の海苔漁師が毎年1月に塩竈神社へ海苔を奉納しており、その中から特に優れた2つの海苔を皇室に献上しているんです。今年が第73回の品評会だったので、歴史も古いです。ちなみに僕も過去2度その名誉に預かり、皇室へ作った海苔をご献上させて頂いた事があります。
そんな浜で皆さんとやるのは、現代の海苔作りの工場を見て頂くなど生産者である僕ら含め、生産現場を見て頂き、その上で実際に昔ながらの海苔作りを体験して頂くものです。海苔って身近ですが、知らない事ばかりだと思うので、楽しみながら勉強になると思いますよ。
知ってから食べる、その先に人がいる
まずは知る事を体験してもらいたいです。海苔だけに限らず、これは色々な場面で感じると思いますが、新しく知る事ってとても多いと思います。その上で食べ物であれば食べてみて欲しい。知ってから食べる。そのスタートの先に我々生産者である個性があります。漁師にもこういう人に食べてもらいたいというのがありますし、そこを発見できた時の喜びってとんでもないですよ。
ここ大曲浜だけでも海苔漁師は12軒あって、漁師の数では50人以上。市内では大きく分けて4カ所でこうした海苔の産地があるので、さらに多くの海苔漁師がいるんです。そういう意味では今回は僕らとの交流になりますが、いろいろな人とも交流して欲しいなと思いますね。
活気があってなんかいいですよ
さっきも言ったように、ここには大きく分けて4つの浜があって、どこもしっかりとした個性があって楽しいですよ。こんな小さな町でもそういう、誰にも負けないみたいなガッツがあって活気があって好きですよ。僕も負けられないなって。だからきっとお互い成長も出来るし、ここ東松島市が県内でも生産地として評価されているのかも知れませんね。
あと、ここは東日本大震災という大きな災害を受けた町。災害を経験した町にいて、自然の生活が常である僕らからすると、その経験や知識は、皆さんの土地にとっても、つまりは将来の日本にとっても良い事になれればいいなと思ってます。
アイザワ水産
〒981-0502
宮城県東松島市大曲沼尻14−2
県内屈指の海苔の名産地・宮城県東松島市矢本で海苔一筋。三代目海苔漁師・相澤太です。「皇室献上の浜」として有名なこの地で生まれ、漁師一同腕に鎬を削り、技を磨いています。海苔の顔を見ながら、今では食べる人の顔も思い浮かべながら、強くたくましく元気な海苔を育てています。想いを込めた「厳選」海苔や、海苔作りへのこだわりに、共感してくれる大切な仲間が増えました。多くの方に喜んでいただけて本当にうれしいです。
18才から海苔を始め、これまで数多くの挑戦も失敗も経験もありましたが、海苔漁師であることを誇りに思います。
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