No,003
赤坂農園
赤坂 芳則
このコットンを通じて、
身近なものをそれぞれが
見直すきっかけにでもなれば。
国産のコットンって、実はすごく貴重です
ここ赤坂農園では、いつ来ても楽しめるように1年を通していろいろな農業体験を用意していますよ。それこそ花から作物から土の上で出来ることはなんでも。
中でも自慢は綿花の作業。日本人も親しみのあるコットンの原料でもある綿花ですが、国産のコットンって国内流通ではほぼ0%なので、とても身近でありながら実はとても貴重なものなのです。きっかけは東日本大震災によって稲作等が困難になった農地で綿花を栽培し、国内アパレルメーカーへ供給して新事業を創出し、安定した農産業と雇用を生みだそうというプロジェクトとのご縁があって、今では5,000㎡の作付け面積で、これは国内最大級の栽培面積になっているんですよ。
だから、ここでは身近な素材の原料の生育現場を実際見て触って、糸つむぎの体験まで出来るので、国内でも貴重な場所になるんです。
一緒に糸を紡いで、太くしていく
先にも言いましたが、日本でも数少ない綿花の圃場を見て色々と感じてもらえたらと思っています。そもそもこのコットンプロジェクトには80を超える企業が協賛していて、10年近くその方々との関係が上積みされていっている場所でもあります。そうした人と人との繋がり、まさにコットンから出来た糸で繋がっているようなもので、この糸を一緒に編んで、太くしていく人たちが増えたらいいなぁ。
国内で生産が広がっていかない理由の1つでもある収益性の低さもあって、今後規模の縮小も検討はしているものの、当然これからも続けていきます。ここ赤坂農園の目玉のひとつでもあるし、地元の子どもたちや、春の種まき、秋の収穫でそれぞれ100人近い人が今も来てくれている。きっと参加して皆さんが、ここ赤坂農園を通じて身近なものを見直すきっかけになっているからこそ、この糸が繋がり続けていっているんだと思ってます。
海があるのっていいなぁ
やっぱり海があるのがいいなぁ。俺の家は隣の美里町なんだけれども、海ってのはやっぱりいい。もちろん海の幸も。
ここでもそうだけれども、そうやって好きなものを共有出来るのも好きなことのひとつ。実は赤坂農園では、農園の貸し出しをしていたり、いろいろな団体とコラボをしてイベントをしたり、それこそ綿花の種まきと収穫は大きなイベントになっているよ。
結果的にここはコミュニティスペースになっていて、人が交わる場所になっている。これからもそうなるようにいろいろな取り組みやコンテンツを準備して、みんなが来るのを待っているのもとっても好きなんだ。
農業生産法人
イーストファームみやぎ/赤坂農園
〒981-0505
宮城県東松島市大塩寺沢
当農園は昭和30年代後半に山林を開拓して牧場としてスタートしました。
2011年、東日本を襲った大地震による被災地沿岸部の一刻も早い復旧のため大量の土砂が必要となったため、当牧場の土砂を全て無償提供したのち、当牧場を見渡せば全て平坦な農地へと生まれ変っていました。
東日本大震災からの一刻も早い復興を願い、私たちが出来ることは被災地に新たな雇用創出することとの決意から、津波塩害に遭った田畑でもたくましく育つ作物は何かとの結論で綿花栽培が始まりました。ボランティアの方々はじめ企業の皆様方からのご支援をいただき、東北コットンプロジェクトが立ち上がり、これがきっかけに、ラベンダー園、ハーブ園、行者ニンニク等を始めたいという生産者が集まり現在の農園の形が出来上がりました。
今後は観光農園としての更なる環境整備や施設整備を進め、農業や体験学習の推進、福祉事業への協力等、関係機関と連携しながら松島と石巻を結ぶ新たな観光エリアとして県内外だけでなく海外からの観光客誘致等の活動も行ってまいります。
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