No,007
大友水産
大友 康広
スーパーに毎日並ぶ
様々な種類の魚。
その意味を知って欲しい。
漁師の仕事は意外と地味ですよ
祖父の代から俺で3代目なんですが、海の近くで育って小さな頃から親父たちについて行っていた海で仕事をしています。俺らの漁はメインでやっているのが定置網(ていちあみ)漁で、決められた場所の中で魚が入りそうな場所を予想して網を仕掛け、魚が入ってくるのを待つ漁です。主に夏のイワシや秋の鮭などがこの漁、他には夏場に延縄(はえなわ)漁でスズキを狙ったり、冬から春の間には刺し網漁でシラウオなどを狙いますが、基本的には狩猟民族だと思っているので、その季節にいる魚をなるべく良い状態で獲りますね。
ちなみに皆さんとはこうした漁にはなかなか連れて行けないので、これらの漁で使う網、つまり漁具を修理したり保全したりする作業をしてもらいます。漁師って魚を獲ったらあとは酒を飲んでいるイメージあるかもしれませんが、仕事の大半はこうした陸上での作業がメインで、実際に魚を獲る時間なんて長くて1時間半くらいのもの。そう言った事も知りながら、一緒に作業をやりましょう。
狙って実現する楽しさは最高
さっきも言った通り、俺らの仕事は意外と地味で単調な作業がたくさんなんですよ。その分魚が入っていた時や、意外な魚が入っていた時はめちゃくちゃに楽しかったりするんです。そうした満足感みたいなのって、やはりその事前の段取りというか準備が大事で。たまたまのすっごい楽しいよりも、狙ったすっごく楽しいの方が長続きすると思ってます。一見すると豪快に仕事していると思われがちな俺らのそういった裏側を見てもらって、そこで準備の大切さや段取りみたいなのを感じてもらえればですかね。その上で獲れる時も獲れない時もあると言う現実や、当たり前にスーパーに毎日並んでいる魚の意味など、少しでも知ってもらえればと思ってます。
なにがなんでも海が好き
シンプルに俺は海が好きなんですよね。仕事で海に行って、趣味でサーフィンもするし釣りもする。漁が休みのはサーフィン行ったり、市場が休みなら釣りに行ったり。海と生き物が好きなんです。正直に言うと、ここ数年海の状態があまり良くなくって、全然思い通りに魚が獲れてないんです。養殖と違うところはそう言う所で、だからと言ってあっちが良いと言う訳ではなくって。でも最近は子ども達を漁に一緒に連れて行って自然を学ばせたり、漁で狙う魚がいないからマグロ釣りにハマっていたり。こないだも釣ったマグロを持って帰って、1週間寝かせて食べたけれど、美味しかったなぁ。
網元
株式会社大友水産
〒981-0302
宮城県東松島市浜市字新田75番地
宮城県の東松島市浜市で、定置網漁を営む大友水産。三代続く漁師の家系で、定置網漁にこだわってきました。世界三大漁場とも呼ばれるここ石巻湾においても大友水産の魚に関する評判は、質・量共に評判です。
震災後、この海域で一番最初に海に網を入れたのも大友水産で、養殖が盛んな東松島市において、魚獲り一本で続く魚のプロ中のプロです。
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